「助け合える、仲間がいる」

先輩インタビュー
福祉学部出身
I.Mさん

  • 業務内容

    つゆはし作業所は、就労継続支援B型事業と生活介護事業を行う多機能型事業所で、私が担当しているのは「ふきん」を製造する班です。レーヨン100%の生地を8枚重ねて作られる丈夫なふきんで、数あるゆたか福祉会の自主製品のなかでも特に多くの方にご好評をいただいている製品です。縫製から袋詰めまで、すべての工程をこの作業所の十数名のメンバーで行っています。担当者と言っても、現場で作業をされている利用者の皆さんは私よりも経験値が豊富ですから、教えてもらうことの方が多いぐらいです。

  • ゆたか福祉会を選んだ理由

    2020年に、ゆたか福祉会の事業開始50周年記念集会の練習に参加したのがきっかけです。大学で「よさこい」のサークルに所属していて、そのサークルの先輩がゆたか福祉会に勤務されていることから声をかけてもらいました。当時の私は社会福祉学部に籍を置いていたものの、「将来は福祉の世界に進もう!」とはっきり決めていたわけではありませんでした。しかし、ゆたか福祉会のいろいろな作業所へ出向き、利用者の皆さんと一緒に踊るなかで「ここで働きたい」と思うようになりました。1年間の「ゆたか希望の家」でのアルバイトを経て、現在は正規雇用の生活支援員として「つゆはし作業所」で勤務しています。

  • どんなことがやりがいか。

    ありきたりな言葉ですが、やはり利用者の皆さんの笑顔に触れることが一番うれしくて、大きなやりがいになります。時には作業がうまくいかず、「自分にはできない」とあきらめそうになる方もいるのですが、そういう時に「できること」を一緒に考え、提案する。それによって自信を取り戻し、前向きに作業に向かう姿を見ると、「まだまだ若くて経験不足の自分にも、役に立てることはあるんだな」と実感します。

  • 利用者の皆さんとの印象深いエピソード

    前のお話の続きになるのですが、自信を失った方にどうやって声をかけるべきか悩んでいた時に、別の利用者の方からアドバイスをいただき、「あなたはこの作業所に必要な人です」と伝えました。多分、私一人で考えてもそういう言葉は思い浮かばなかったと思います。その時に、私の仕事は利用者の皆さんに支えられることで成り立っているんだと強く感じました。自分だけでできることなんて、それほど多くない。「自分はいつも助けられているんだ」と思うことが、成長につながるのではないかと思います。

  • 過去と今での福祉の認識

    福祉の世界は、それ単体で存在しているわけではなく、経済やスポーツなど、さまざまな世界とつながっています。また、社会ではまだまだ「福祉=介護」というイメージが強く残っており、障害者福祉や共同作業所についての認知も十分とは言えません。ですから、私たちが作業所で作る商品も、ただ作るだけではなく「より多くの人に使ってもらいたい」という気持ちで企画・営業をしなければいけないと考えています。

  • 求職者へのメッセージ

    ゆたか福祉会では、職員の皆さんも利用者の皆さんも、とにかく笑顔が絶えません。私自身も「どんな時でも笑顔を忘れない人になりたい」と思っています。もちろん、仕事は楽しいことばかりではありませんが、皆さんの笑顔が自分に活力をもたらしてくれる。変わりゆく福祉の世界では、明るく物事を捉え、前進していける人材が求められていると思います。すべての人が、自分の活躍の場を創ることができるゆたか福祉会で、ともに助け合い、成長していきましょう。